空き巣や忍び込みといった犯罪は後を絶ちません。こうした犯罪に巻き込まれないためには、泥棒から狙われないことが一番です。実は泥棒に狙われやすい家と、狙われにくい家があります。どうしたら狙われない家にできるのか、リフォームの力でどんな防犯ができるのか見ていきましょう。
このページの目次
最近の防犯トレンド
昔から空き巣や強盗、忍び込みといった犯罪はありました。個人単位の犯罪だけでなく、組織的な犯行も増えています。警察でもこうした犯罪をデータベース化し、どんな侵入方法が多いのか、どこから侵入されているのかを公表しています。防犯リフォームをする前に現在の犯罪の傾向と、防犯のトレンドを押さえておきましょう。
侵入窃盗は増加傾向
警察庁が発表している「住まいる防犯110番」によれば、令和5年の空き巣など侵入窃盗件数は令和4年よりも+11.3%と増加傾向です。中でも宅急便を装う、ガラスを割って侵入するなど、巧妙化、悪質化の傾向があります。自分や家族、そして財産を守るためには、防犯力を高めるのが必要な時代となりました。
侵入されないことが大事
泥棒の被害に遭わないためには、泥棒から狙われないこと、泥棒が侵入をあきらめることが重要です。泥棒は侵入する家を常に物色しており、忍び込みやすい家や隙のある家を探しています。「この家は侵入が難しそうだ」と思わせることが重要です。
5分以上守り切ること
「住まいる防犯110番」にも、多くの泥棒は侵入に5分以上かかるとその家をあきらめるとされています。ガラスを割ったり、開錠したりする時間を5分以上かけさせることができれば、多くの泥棒はあきらめるのです。つまり、侵入に5分以上かかる家や、泥棒に「この家は侵入に5分以上かかる」と判断させる家が防犯力の高い家といえます。
防犯リフォームのポイント
「防犯リフォームをしたいけれど、何をしたらよいかわからない」という人もいることでしょう。ここでは、どんな場所にどのようなリフォームをしたらよいかまとめました。場所ごとに見ていきましょう。
窓がもっとも重要
「住まいる防犯110番」によると、侵入手口のうち「ガラス破り」は35.8%と高い数値となっています。つまり、ガラスを破られないように防犯ガラスへの変更や二重窓の設置をすれば窓からの侵入は防げます。このように窓の防犯力強化がもっとも重要です。
玄関からも侵入されないこと
玄関はアルミ製やステンレス製の扉ですが、カギを開けられると簡単に侵入されてしまいます。玄関は補助錠の設置、防犯性の高い錠前への変更がよいでしょう。ドアの隙間からこじ開けられないように補強プレートで補強するのも有効です。ここでも5分以上開錠されないような工夫が必要となります。
見通しのよい庭や外構にする
庭やフェンスといった外構部分も防犯対策が必要です。「住まいる防犯110番」によると「見通しがよく、簡単に乗り越えられず、すり抜けられず、上方への足場にならない」ような構造や材質が推奨されています。ブロック塀だと一度侵入されると発見しづらく、犯人が行動しやすくなるのです。また、インターホンも録画機能付きなどの新しいものに取り換えてもよいでしょう。
侵入経路にはフェンスを
道路との境界にフェンスなどがない家もあります。フェンスがないと開放的ですし、車の出入りなどには便利です。ですが、自宅と道路との境界には、できるだけフェンスなどで境界がはっきりわかるものがあるとよいでしょう。公道と敷地との境界がはっきりすることにより、泥棒が侵入しにくくなります。
物置やベランダにも防犯対策
物置も配置によっては2階への侵入経路にされてしまいます。泥棒は意外と身軽でわずかな足場があれば簡単に2階へあがってしまうのです。物置を足場にされないようなレイアウトに変更するのも防犯対策のひとつ。また、ベランダの手すりを高くする、見通しのよいフェンスに変更するなどの対策も有効です。
まとめ
空き巣が増えるなど少々物騒な世の中とはいえ、自宅は安心して住みたいものです。完璧な対策はないとしても、少しの工夫と費用で大きな安心を得ることもできます。防犯リフォームを検討する際は専門家に相談してみましょう。